地震に負けない家づくりをするには？構造・工法を徹底解説！

耐震とは、建物が地震の揺れに耐えること。家の壁や柱、梁などを頑丈にすることで、地震の揺れに耐え得るようにつくります。

主に一戸建て住宅に多く採用されている構造で、「建物が倒壊せず、住人が避難できること」を基準に考えられています。

免震とは、地震の揺れを建物に伝わりにくくすること。

基礎に取り付けた免震装置などにより、地震の揺れを吸収し、建物自体の揺れを減らします。

最近ではマンションによく採用されています。

制震とは、地震の揺れを吸収する装置などを建物内部に組み込み、揺れを抑えること。

言葉どおり、地震の揺れを吸収し、抑えてくれることで建物の倒壊を防ぎます。

高い建物の場合、地震の揺れが上層階ほど激しくなるため、制震装置を取り付けることは非常に有効です。

住宅でも主に3～5階建て以上のマンションで採用されています。

ベタ基礎とは、家の床下全面に鉄筋コンクリートの盤面を入れた工法のこと。

地盤と接している面が広いため、布基礎に比べると建物の重みが分散され、よりしっかりと支えることができるでしょう。

そのため、地震の揺れに強いのが特徴です。

ただし、布基礎に比べるとコンクリートと鉄筋を入れる量が多いため、コストがかかるというデメリットがあります

布基礎とは、平均台のように連続したコンクリートの面で土台を受ける工法のこと。

コンクリートで覆うという点はベタ基礎と同じですが、建物自体を支えるのは立ち上がっている鉄筋部分のみ。

面で支えるベタ基礎に比べ、布基礎は点で支えるため、耐震性に不安があるというのがデメリットです。

ただし、布基礎だからダメとは一概に言い切ることはできません。

地盤を強化したり建物自体の耐震性能を高めたりすれば、布基礎でも問題ないことがあります。

基礎だけで耐震性を判断せず、地盤についても理解を深めるようにしましょう。

2×4（ツーバイフォー）壁工法とは、2インチ×4インチの木材で作られた枠組みに、合板を貼った「面」で構造体をつくる方法のことを言います。

 壁、天井、床といった6面で建物を支えるので、地震の揺れを分散させることができます。

アメリカなどの木造住宅では、この2×4工法が使われています。

木造軸組み工法とは、古くから日本で用いられている「在来工法」のこと。

柱を立て、梁を水平に渡して筋交いを入れて補強して構造体をつくっていきます。

面で支える2×4壁工法に対し、点で支えるのが木造軸組み工法です。

耐震面では、2×4壁工法に比べるとやや不安が残りますが、耐力壁をバランスよく配置したり、柱や梁を配置したりすることで耐震性能を高めることも可能です。

現在、戸建住宅で行われている地盤調査の中で最も普及しているのが「スウェーデン式サウンディング試験」。

「SS試験」とか「SWS試験」などとも呼ばれています。

この地盤調査は、スクリュー状の鉄の棒を地面対し垂直に立てて重りを載せ、一定の深さに到達するまでの時間などで地盤の固さを計測します。

比較的コストも低く、精度も高いのが特徴です。

地盤調査を行った結果によっては、改良工事が必要なことも当然あり得ます。

一般的な地盤改良工事の方法は主に以下の3つ。

◎表層改良工法…セメントを使用して地表周辺を固める工法のこと

◎柱状改良工法…円柱状に地盤を固めた改良杭によって建物を支える工法のこと

◎鋼管杭工法…鋼管を用いて地中から建物を支える工法のこと

そして、もう一つの地盤改良方法が、上にも挙げたスーパージオ工法です。

スーパージオ工法には、減震効果や液状化対策だけでなく、資産価値を下げないというメリットもあります。

土地・建物売却等の際、柱状改良や鋼管杭等の従来工法では、産業廃棄物を排出するため、処理費用として200～250万円かかり、不動産価値を下げてしまうこともありますが、スーパージオ工法は杭を打たない工法なので、部材を取り除くだけでOK。

多大なコストをかける必要がありません。

どの工法で改良工事を行うかは、地盤改良工事を施工する会社や家づくりを依頼する会社に確認しましょう。