自然素材リフォーム

自然素材を使用するリフォームは、2000年代前半から多く行われる様になりました。

無垢材や漆喰などの自然素材が積極的に使われるようになった背景には、合板フローリングやビニールクロスなどの新建材に含まれる化学物質により室内環境が汚染され、化学物質過敏症やシックハウス症候群、アトピー性皮膚炎などの病が増えたことが起因していると考えられています。

このような問題に対処するため、2003年7月1日に「シックハウス対策法」が定められました。

これにより、使用する化学物質の制限や常時換気システムの設置義務が制定されています。

ホルムアルデヒドを含む建材の使用制限では、ホルムアルデヒドの飛散量に応じた等級を建材ごとに設定し、その建材の使用面積の上限を定めました。

等級は☆の数で表され、最もホルムアルデヒドの飛散量が少ないものが一番グレードが高く、『F☆☆☆☆（エフフォースター）』と表記されます。

飛散量が少ないというだけで、もちろんゼロではありません。

しかも、1平米あたりの飛散量の制限をしているだけなので、家中の壁や床、天井など全てにF☆☆☆☆の建材が使用されると、数百平米もの面積になり、相当量のホルムアルデヒドが室内に飛散することになってしまいます。

ちなみに、F☆☆☆☆の等級を認定された建材に使用制限はありません。無制限に使用できてしまいます。

つまり、本当の意味でのシックハウス対策にはなっていないのが現状なのです。

近年、高断熱高気密な家づくりというのが増えてきました。

気密性が高まったことで室内の空気が汚染されやすくなったため、よりシックハウス症候群など健康被害が増加したと言われています。

このシックハウス対策法では、24時間換気システム設置を義務化し、「悪い空気を外に出す」ことで、室内環境改善と健康被害のリスク軽減を計っています。

本来は主にシロアリの駆除剤に多用されていた化学物質。

しかし、歴史を見るとただのイタチゴッコのようです。

1981年にディルドリン等の使用禁止、1986年にクロルデンの使用禁止、そして2003年にクロルピリホスの使用禁止。

いずれも使用禁止になるまでは、シロアリ駆除剤として最も使用されていた化学物質でした。

つまり、クロルピリホスが使用禁止になった現在は、それに代わる他の「劇薬」とも言える化学物質が使用されているだけなのです。

「国が定めた法律だから安心」と思われがちなシックハウス対策法ですが、実際は、シックハウス対策法が制定されたあと、2003年以降もシックハウスや化学物質過敏症に悩む人々は決して減ってはいません。

このような状況で、当然のように注目されたのが「自然素材」なのです。

しかし、残念なことに、本当の自然素材ではない「自然素材」が世の中に存在しています。

例えば、ホームセンターなどでも見かけるようになった珪藻土。

DIYなど自宅で簡単に塗り壁をする方も増えていますが、実は価格の安い珪藻土には、施工を容易にするためのアクリル系接着剤が含有されているものがあり、本来ある吸放湿効果がほとんど発揮されないものがあります。

また、珪藻土と販売している商品でも、たった数パーセントしか含まない粗悪品も存在しています。

このように一見すると、「自然素材」と思えるものでも、化学物質が含まれていたり、自然素材とは到底言えない商品があったりすることもあるのです。

室内環境改善を考えた場合、自然素材はとてもメリットが大きいです。

しかしその一方で、「価格」という面でデメリットに感じる方もいるでしょう。

自然素材を使用する場合、「新建材のクロスや合板よりも価格が高い」と、諦めてしまう方もいますよね。当然、価格は抑えられるに越したことはありません。

しかし、長い目でみたらどうでしょうか。

一般的な新建材は耐久年数が短く、基本的に5年～10年で張替えが必要になると言われています。

また、化学物質の揮発量についても同様で、張り替えるたびに空気を汚染してしまうのです。

一方、漆喰や無垢材と言った自然素材は、多少の傷や汚れは「自浄作用」などによってある程度補修することが可能です。

家を建てた後に何度も高額なメンテナンス費用を支払う必要もありません。

人生100年と言われている現在、いかに永く健康で快適に豊かに暮らせるかが重要となってきています。

住宅というのは、本来、心と体を休める場所であるはずなのに、家に帰ってくると寒い、暑い、化学物質だらけの空間で体調を崩してしまうというようでは、本当の意味でも豊かな暮らしができているとは言えません。

無添加計画では、厳選した素材のみを使用する自然素材リフォームと、寒い家を暖かく、暑い家を涼しく生まれ変わらせる断熱リフォームで、永く安心安全に住まえるリフォームをご提案しています。

私たちが推奨する自然素材リフォームにご興味のある方は、お気軽にご相談ください。